photos by Prum Bandiddh

お知らせ

プロダクション・ゾミアは「タイランドビエンナーレ チェンライ2023: The Open World 」に参加します

アウラ現代藝術振興財団のキュレーションチームであるProduction Zomiaは、Thailand Biennale Chiang Rai 2023: The Open World に参加します。


難民や少数民族の支援活動等を行うNGOと協働し、展覧会を届けるプロジェクト〈 ZOMIA IN THE CLOUD 〉を実施する予定となっております。

プロダクション・ゾミアは、2023年12月9日より開催される「タイランドビエンナーレ チェンライ2023」に「Zomia Pavilion」として参加します。チェンライ近郊のいくつかの地域で、難民や少数民族の支援、教育や福祉活動などを行っているNGOなどが運営する様々な場所に、作品を届けるプロジェクトを実施し、チェンライ市内のシンガクライ・ハウスにて5名のアーティストによるグループ展を開催します。

プロダクション・ゾミアは、タイ/ラオス/ミャンマーの国境が隣接する地域で暮らしてきた人々や自然の生き物たちと関わるプロジェクトを提案します。彼らは長い時間をかけて生態系を形成し、流動的で生き生きとした生活を営んできましたが、近年、国家権力やグローバルな経済開発によってその領域が侵食されています。その結果、故郷を離れて他地域への移住を余儀なくされる少数民族や難民などが年々増加しています。 私たちは、表現する行為やアート活動による連帯が個人を解放し、肯定し、力を与えることができると信じ、それを困難な状況にある人々に届けたいと願っています。
そこで、チェンライ近郊やアジアの一部地域で、難民支援、少数民族支援、教育支援、福祉活動などを行っているNGOなどが運営する様々な場所での展示活動のプラットフォームを構築します。
ウェブサイト上でプロジェクトを告知し、参加を希望する団体にウェブサイトへのアクセス権を与えます。20名を超える国際的に活躍するアジアのアーティストが制作した作品(絵画、写真、映像など)を自由にセレクトし、必要と思われる場所で無料で展示することができます。ギャラリーや専用の展示施設は必要なく、学校、図書館、 病院や集会所など、適切な場所を見つけ、そこに作品を設置、上映や配置をすることができます。こうすることで、作品は通常の来場者とは異なる観客、つまり抑圧的で不平等な状況にあり、解放と連帯を必要としている人々とアートが出会うことができるのではないでしょうか。
これはまた、9.11以降、新たな帝国主義が台頭する中、異なる社会を構想するプロジェクトとして2003年に立ち上げられた「ユートピア・ステーション」への、20年後のオマージュでもあります。
同時に、市内のアートスペースを会場(シンガクライ・ハウス)とし、新たに委嘱された作品やアウラ現代藝術振 興財団のコレクションを展示します。

〈 ZOMIA IN THE CLOUD 〉プロジェクト
 会期: 2023年12月9日〜2024年4月30日(予定)
 会場: チェンライ近郊のNGO団体等が管理する施設など
 ※本プロジェクトは、協力NGO団体等により展示されるため、一般公開ではありせん。

参加アーティスト: イルワン・アーメット&ティタ・サリナ、アウン・ミャッテー、メッチ・チューレイ、モンティカ・カムオ ン、廣瀬智央、ビー・タケム・パッタノパス、ピヤラット・ピヤポンウィワット、クゥイン・ドン、狩野哲郎、アワヤ、クゥ ワイ・サムナン、ゴック・ナウ、スーリヤ・プミポン、リノ・ヴース、リム・ソクチャンリナ、ソム・スパパリンヤー、マウ ン・デイ、bacilli (バシライ)、リ、シュエ ・ウッ・モン、ティン・トン・チャン、メッチ・スレイラス、トゥアン・マミ他

〈 ZOMIA IN THE CLOUD 〉シンガクライ・ハウス
 会期: 2023年12月11日〜2024年2月28日
 会場: シンガクライ・ハウス(Singhaklai House、チェンライ)
   628 Singhaklai Road near the intersection of Ko Loi Road in Chiang Rai City 
 展示アーティスト: リ、シュエ ・ウッ・モン、アウン・ミャッテー、カニータ・ティス、前田耕平

■関連イベント
 「Vol.2 『場所』を超えていくための芸術」
  内容:秋田公立美術大学大学院複合芸術研究科主催による国内外のゲストを交えて複合芸術の可能性を多様 な視座から検討する公開型のイベント「複合芸術会議」の一環として、開催します。
 日時: 12/16(土)14時 - 16時(タイ時間、日本時間 16時-18時)
 司会/モデレーター: 藪本雄登
         (プロダクション・ゾミア ゾミアパビリオン担当キュレーター)
 モデレーター: マヌポーン・ルアングラム
       (タイランドビエンナーレ2023担当キュレーター)
 ゲストスピーカー: ブスイ・アジョウ(タイランドビエンナーレ出展アーティスト)
 ゲストスピーカー: 清水郁郎(アカ族家屋研究者、建築人類学者)
 主催: 秋田公立美術大学、タイランドビエンナーレ実行委員会
 会場: シンガクライ・ハウス(タイ・チェンライ 「ゾミア・パビリオン」会場)
  ※現地からのオンライン(日本語・タイ語通訳予定)、アーカイブ配信あり

■Thailand Biennale Chiang Rai 2023:The Open World
https://www.thailandbiennale.org/en/

【お問い合わせ先】
 プロダクション・ゾミア
  MAIL: contact@productionzomia.com
  WEB: https://productionzomia.com/



プロダクション・ゾミアは、アジアのアーティストやキュレーター、そのほか芸術に関わるアジアの専門家ネット ワークとして2021年に結成。最近の展覧会に「水の越境者(ゾーミ)たち-メコン地域の現代アート-」展(大阪府: 船場アートサイトプロジェクト)、「アナルコ・アニミズム」展(宮城県:リボーンアート・フェスティバル)、「みかんマンダラ」展(和歌山:紀南アートウィーク)など。 「ゾミア」とは、東南アジア大陸部、中国、インドの山岳地帯を意味します。「ゾミアの民」は、国家による課税、兵役、奴隷などのいかなる支配からも逃れ、分散/移動と口承伝承をその特徴としながら、アニミズムを信仰し、非階層的な社会を構築しながら暮らしています。そのゾミア世界の思想性を踏まえ、各地で現代アートの展示やアートプロジェクトを展開しています。